ソウル
朝鮮半島中央西部,漢江(ハンガン)下流に位置する都市。ソウルとは朝鮮語で首都の意。李氏朝鮮以降たびたび戦乱で破壊されたが復興した。最初は1394年,太祖李成桂(りせいけい)が高麗の漢陽府を首都として漢城府(かんじょうふ)と改称,城壁都市が整備されたが,豊臣秀吉の朝鮮侵入のとき多くの王宮を焼失した。1910年(明治43)韓国併合で朝鮮総督府の設置とともに京城(けいじょう)と改称。朝鮮軍司令部・朝鮮銀行やのち京城帝国大学も設立され,日本の植民地支配の拠点となった。この時代に城壁の大部分が撤去され,都市・交通などの開発も進められたが,19年(大正8)独立を求める3・1運動の発火点ともなった。45年(昭和20)の解放後ソウルと改称。48年大韓民国の独立と同時にその首都・特別市となる。50年の朝鮮戦争では南北両軍の戦火で破壊されたが復興し,88年には第24回オリンピック大会が開催された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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