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草茅危言(そうぼうきげん)

江戸後期,大坂の懐徳堂の儒者中井竹山(ちくざん)の著。1789年(寛政元)老中松平定信の諮問に応じ,幕政改革案をまとめ呈上した。内容は王室のことに始まり,公家百官・国家制度・経済・治水・寺社・民間風俗にわたる,きわめて具体的な改革案である。とくに参勤交代制や武士の俸給世襲制の廃止論など,武士階級への大胆な批判がみられ,また無鬼論にもとづく排仏政策,あるべき皇室の姿への提言など,民間の儒者の視点から儒家的治政の理想を追求したものとして注目される。「日本経済大典」「日本経済叢書」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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