犂(すき)

「からすき・り」とも。田畑を耕す農具。正倉院の「子日手辛鋤(ねのひのてからすき)」や「新撰字鏡」「和名抄」「新猿楽記」などの記載から,平安時代から使われていたことがうかがえる。広く全国的に使われるようになったのは明治中期以降である。現存する犂には犂床の形状によって長床犂(ちょうしょうり)・無床犂・短床犂の三つがあり,明治後期以降に短床犂の使用が広まった。牛馬にひかせて使うが,東海地方にはヒッカ・二人犂などといって人がひく犂もある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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