菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
人形浄瑠璃。時代物。5段。竹田出雲・並木千柳(宗輔(そうすけ))・三好松洛(しょうらく)・竹田小出雲合作。1746年(延享3)8月大坂竹本座初演。菅原道真の筑紫配流からその霊が天神として祭られるまでを骨子とし,菅原家につくす三つ子の兄弟の苦心と悲劇をからめる。近松門左衛門作「天神記」の影響をうけているが,2・3・4段にそれぞれ趣向をこらした親子の別れを描いたり,当時大坂で誕生した三つ子の話題をとりいれるなどの工夫がある。初演から翌年まで8カ月間好評続演,「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」とともに3大名作と称される。初演の9月には京都中村喜世三郎座で歌舞伎にも移され,現在も文楽・歌舞伎で上演される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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