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談林俳諧(だんりんはいかい)

檀林とも。貞門から蕉風への過渡期の延宝期を中心とする約10年間に俳壇の主流となった流派。宗因(そういん)を総帥として大坂におこり,急速に京・江戸に広がって流行した。元来,談林は仏教の学問所の意で,江戸の田代松意(しょうい)一派の結社の自称だったが,のち広く宗因風の俳諧全体をさす。当時は宗因流・西翁流・梅翁流とよばれた。素材・手法ともに固定化していた貞門流を打破,守武(もりたけ)流を標榜。素材の面では謡曲・漢詩文をとりいれ,手法では伝統的定型を破る破調や,井原西鶴らの矢数(やかず)俳諧にみられる速吟,理念では惟中(いちゅう)の寓言論などに特徴がある。新奇さをねらった自由奔放な俳諧で,まもなく放縦乱雑におちいり俳諧史的生命を終えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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