明治末~大正期に勢力をもった文芸思潮。自然主義文学の現実志向に対し,美に最高の価値をおく。文体の華麗さや虚構性・感覚重視などが特徴。ボードレール,ワイルドなどの西欧世紀末思潮を背景に,官能性の偏愛やデカダンスへの傾斜をみせる。森鴎外・上田敏を理論的支柱とし,「三田文学」による永井荷風や,パンの会の木下杢太郎・北原白秋などが広範なジャンルにわたって活躍した。谷崎潤一郎も代表作家。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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