塘沽協定(タンクーきょうてい)
北支停戦協定とも。1933年(昭和8)5月末日,河北省塘沽で締結された日中停戦協定。満州事変で東北三省を占領した関東軍は33年3月に熱河省を占領,4月中旬には長城線を越えてさらに南下を企てた。これをみた北平政務整理委員会の黄郛は密かに停戦交渉を進め,軍事委員会分会の熊斌(ゆうひん)中将と岡村寧次(やすじ)関東軍参謀副長との間で日本の要求どおりの停戦協定に調印。内容は,(1)中国陸軍は延慶・通州・蘆台を結ぶ線以西および以南に撤退する,(2)日本軍は長城線に復帰する,(3)両軍間は非武装化する,(4)撤兵地域の治安維持は中国警察が担当するなどであり,満州国の国境が最終的に確定した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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