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玉川上水(たまがわじょうすい)

江戸の上水道。多摩郡羽村で多摩川から取水し,四谷大木戸まで開渠(かいきょ)で通水。途中,武蔵野や江戸南部の村々の農業・生活用水や,青山・三田・千川上水を分水した。四谷大木戸からは,石樋によって四谷見付に至り江戸城内に導水されたが,寛文年間に町々への分水が許可され,四谷見付から木樋によって赤坂をへて京橋以南の江戸町中へ配水された。工事は,多摩郡の庄右衛門・清右衛門の2人が6000両で請け負い,1653年(承応2)着手。翌年,惣奉行松平信綱の家臣安松金右衛門により完成した。庄右衛門・清右衛門は完成後に経営を世襲したが,1739年(元文4)以後は幕府の直営。1901年(明治34)市内給水を廃止。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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