1. 用語
  2. 日本史 -た-
  3. 田能村竹田(たのむらちくでん)

田能村竹田(たのむらちくでん)

生没 1777.6.10~1835.8.29 江戸後期の南画家。名は孝憲,字は君彝(くんい)。号は竹田・老画師など多数。豊後国岡藩藩医の家に生まれ,藩校由学館で学び同館の儒員から頭取にまで進んだ。この間,「豊後国志」の編纂に従事したり,地元の画家に画を学び,谷文晁(ぶんちょう)の通信教授もうけた。1811・12年(文化8・9)におきた藩内の農民一揆に際しては,改革を要望する建言書を2度提出するが用いられず,翌年辞表を提出。以後郷里と京坂の間を往来しながら,頼山陽ら文人との交流をもち詩画に専心する生活に入る。繊細で清雅な作品「亦復一楽(またまたいちらく)帖」「船窓小戯冊」(ともに重文)や,「山中人饒舌(じょうぜつ)」「竹田荘師友画録」ほかの著作がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう