橘孝三郎(たちばなこうざぶろう)
生没 1893.3.18~1974.3.30 昭和期の国家主義者。茨城県出身。一高在学中にトルストイの作品などの影響を強くうけ,中退後農耕生活に入る。農本主義による農村青年の啓蒙教化をめざし,権藤成卿らの協力をえて1931年(昭和6)愛郷塾を創設。井上日召(にっしょう)や海軍青年将校らと交流し,暴力による国家革新を肯定するに至り,32年の5・15事件には愛郷塾生に決死隊を組織させ,変電所を襲撃させた。無期懲役となるが,40年恩赦で仮出所。第2次大戦後も愛郷塾で活動を続けた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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