高坏(たかつき)
高杯とも。坏の下に脚台がつく供献用の器。弥生時代には土器・木器で作られ,古墳時代以降は土師器(はじき)・須恵器・灰釉(かいゆう)陶器などによるものが現れる。土師器の高坏には蓋(ふた)がなく,丹塗りをした製品がある。須恵器には基本的に蓋がつき,初期には坏部に波状文や把手(とって)がつくものもあり,脚台部には,一般に長方形や三角形の透し穴装飾がつく。古墳から発見される例が多い。奈良時代以降には装飾は少なくなり,坏部の径は広く,脚台部は低くなる傾向がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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