高田屋嘉兵衛(たかだやかへえ)
生没 1769.1.1~1827.4.5 近世後期の廻船業者・場所請負人。淡路国津名郡都志本村生れ。1795年(寛政7)辰悦丸を建造し,翌年から船持船頭として箱館―上方間の物資輸送を開始。98年箱館に支店を開設。翌年幕府の東蝦夷地仮上知にともない,官船宜温丸で択捉(えとろふ)に渡り航路を開く。1801年(享和元)蝦夷地御用定雇船頭,06年(文化3)蝦夷地産物売捌方,10年択捉場所請負人になるなど,幕府の蝦夷地政策に深く食いこみ豪商となる。12年国後(くなしり)島沖合でロシア人リコルドに拿捕され,カムチャツカに連行された。翌年国後に送還され,ゴロブニン事件の平和的解決に尽力した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう