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台湾銀行(たいわんぎんこう)

台湾の産業開発と華南・南洋との貿易金融を目的として,1897年(明治30)の台湾銀行法,99年の台湾銀行補助法にもとづいて設立された紙幣発行権をもつ植民地銀行。当初,台湾の錯綜した通貨の統一,台湾事業公債の引受けなどにあたったが,日露戦争後,島内事業資金の供給,貿易金融などの業務が中心となった。鈴木商店系の不良貸しのため,1927年(昭和2)の金融恐慌で破綻し,3分の1に減資した。日中戦争時は中国国内に,太平洋戦争開戦後は南方各地に多数の店舗を増設して,占領地金融工作に従事。45年の敗戦で閉鎖機関に指定された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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