大名留守居(だいみょうるすい)
江戸藩邸に常勤して幕府や他藩などとの連絡や交渉にあたることをおもな職務とした,いわば藩の外交官。藩により聞番・御城使・公儀人など異称がある。とくに江戸城の繁雑な儀式・典礼などに精通して,季節ごとの付届け・挨拶回り・江戸城での作法の問合せなどをするとともに,主君が在府中に外出する場合はその秘書として随行した。また他藩の動向の探索などを行って情報を収集した。豊かな学識経験と幅広い器量のある人物が選ばれ,大藩では中級家臣以上,中小藩では江戸家老クラスの上級家臣が就任した。制度的には17世紀中頃にすべての藩で成立し,各藩の留守居の寄合である留守居組合も同時期にあいついで結成された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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