大名行列(だいみょうぎょうれつ)
大名が公式に外出するときの行列。参勤交代はその代表的なもの。近世初頭までの大名の行列は臨戦的行軍であったが,やがて政治的安定にともなって本来の意義が薄れて形式化し,様相も質実剛健から華美なものへと変化していった。形式はおおむね道具役,鉄砲や弓,挟箱(はさみばこ)・蓑箱・合羽籠・台笠・立傘・先箱・槍持・供頭,乗物と近習,駕籠舁(かごかき)・草履取・押の者・医師と続く。供廻(ともまわり)や諸道具は大名の格式によって差があり,金沢藩では2500人余を数えたこともあったが,通常100~300人程度が多かった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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