大仏開眼供養(だいぶつかいげんくよう)
752年(天平勝宝4)4月9日,東大寺で行われた盧舎那仏像(るしゃなぶつぞう)の開眼のための法要。良弁(ろうべん)僧正の先導で聖武太上天皇・孝謙天皇以下,文武の官人が参列し,元旦の儀式のように行われたという。開眼導師はインドの婆羅門(ばらもん)僧の菩提僊那(ぼだいせんな)が勤め,参列者は開眼筆に結ばれた藍染の開眼縷(かいげんる)を握り,開眼に加わった。日本・唐・高句麗・ベトナムなどの舞曲が行われ,仏教伝来後最大の盛儀とされた。この法要に使われた種々の法具・衣類・楽器などが正倉院宝物の一部として伝わる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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