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大夫(たいふ)

大化前代のマエツキミの系譜を引く令制の五位以上の官人。マエツキミは大臣(おおおみ)・大連(おおむらじ)の下位にあって国政に参画する地位もしくはそのような官人層を意味したから,三位以上の公卿に対して四位・五位を大夫と称する場合もあった。さらに公式令によれば,場所により三位以上または四位以上に限って用いられることもあった。のちには四位・五位とくに五位の称として固定し,六位官に任じられている官人が五位に叙された場合,大夫外記(げき)・大夫史などと称し,また叙位と同時にその官を去った場合には,式部大夫・蔵人(くろうど)大夫などと称した。のちには,神主・禰宜(ねぎ)などの神職,能楽などの芸能の座長・主役,また最上位の遊女まで大夫(太夫(たゆう))と称するようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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