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大日本産業報国会(だいにほんさんぎょうほうこくかい)

戦時体制下の1940年(昭和15)11月に設立された官製の労働組織。1930年代半ばから,戦時体制への労働者の動員と労働組合の弱体化をはかる産業報国(産報)運動が,協調会や官僚・労働団体の一部によって進められ,38年の産業報国連盟をへて,近衛新体制のもとで大日本産業報国会の設立に至った。組織は中央本部のもと,道府県組織―支部産報(警察署ごと)―単位産報(事業場ごと)と網の目のように構成され,生産増強のための精神運動が重視された。労働組合はすべて解散し,大日本産報へ合流した。同年中に商業報国会と海運報国団,41年に国鉄奉公会と逓信報国団が設立され,すべての労働者が報国会のもとに組織された。敗戦後の45年9月にGHQの指令で解散。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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