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大徳寺(だいとくじ)

京都市北区にある臨済宗大徳寺派の大本山。竜宝山と号す。赤松則村が,宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)に帰依して,雲林院の故地に堂を建立したのが始まりという。宗峰は,花園・後醍醐両天皇の帰依をうけ,のち大灯国師の号を贈られ寺も勅願寺となる。鎌倉末~南北朝初期に隆盛したが,足利尊氏が宗峰派に対立する夢窓疎石(むそうそせき)派を後援したため冷遇され,五山制度のもとでは十刹(じっさつ)の9位。1431年(永享3)には十刹の地位を放棄し,林下(りんか)といわれる在野の禅寺となった。それ以後,独特の禅風を開き,戦国期には戦国大名だけでなく村田珠光(じゅこう)ら多くの茶人が参禅した。重文の「大灯国師像」ほか多くの文化財がある。方丈および玄関は国宝,寛永期作庭の方丈庭園は国史跡・国特別名勝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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