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大臣(だいじん)

�@和訓はオトド・オオイドノ・オオイマウチギミ。唐名は丞相(じょうしょう)・相国・槐門。大宝令で太政大臣・左右大臣が,のちに内大臣がおかれた。なお大化前代には同じ用字でオオオミと訓じる職があった。孝徳朝の左右大臣や斉明・天智朝の大臣蘇我連子(むらじこ)をオオオミとみるか令制の大臣につながる官とみなすかについては議論がある。671年(天智10)太政大臣・左右大臣と御史大夫が任じられて,令制太政官の原形が成立し,以後この制は明治期まで続いた。�A近代の国政にあたる最高の官職。1869年(明治2)太政官に左大臣・右大臣,71年に太政大臣を設置。この3大臣が天皇を補佐して諸般の政務にあたった。85年太政官制の廃止と近代的内閣制度の樹立により3大臣は廃官。かわって内閣総理大臣(首相)および宮内・外務・内務・大蔵・陸軍・海軍・司法・文部・農商務・逓信の各省大臣を設置。宮内を除く各大臣(国務大臣)が総理大臣を首班に内閣をつくり,最高行政機関を構成した。またこのとき天皇の常侍輔弼にあたる内大臣を設置。89年発布の大日本帝国憲法で国務各大臣の天皇への輔弼責任,法律・勅令・詔勅への副署が定められた。1947年(昭和22)日本国憲法の施行により国務大臣の国会への責任を明確にした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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