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大学別曹(だいがくべっそう)

大学寮の敷地の外におかれた曹司(ぞうし)の意で,具体的には学生(がくしょう)の寄宿舎。大学直轄の直曹(じきそう)に対する名称。大学の学生は本来寮内に寄宿することになっていたが,平安前期になると有力貴族は,各氏出身の子弟の教育奨励のため寄宿舎を設けた。藤原氏の勧学院,橘氏の学館院,王氏の奨学院があいついで設立され,大学別曹として公認された。大学別曹は各氏長者(うじのちょうじゃ)の管理下にあったが,ここに寄宿する学生は大学に登校し,寮内に寄宿する学生とともに授業をうけ,同等の資格で任官のための受験が認められた。また年挙(ねんきょ)によって試験をへることなく出仕することもできた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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