大学紛争(だいがくふんそう)
1968~69年(昭和43~44)の佐藤内閣の時期に全国的に吹き荒れた大学生を中心とする闘争。東大・日大を先頭に全大学の約8割165校がバリケード封鎖を行った。学費値上げ,学生処分に関する管理体制,マスプロ教育などへの不満・反発が噴出したもので,背景にベトナム反戦運動・公害訴訟・沖縄返還問題などをめぐる反政府気運があった。それまでの学生運動のような党派を核としない,全共闘とよばれた新たな大衆的学生運動組織が闘争を牽引したことも特徴であった。各大学の紛争は警察力によりしだいに沈静化し,一般学生の運動離れも加わって急速に退潮,全国的な大学紛争状態は発生後1年をへずに実質的に解消した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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