タイ

インドシナ半島中央部に位置する国。13~14世紀以降,シャム族(タイ人)のスコータイ朝・アユタヤ朝が繁栄した。1939年伝統的国名シャムをタイに変更。漢字表記は泰,日本では暹羅(シャム)の名で知られた。17世紀には多くの朱印船が渡航,王都アユタヤには日本町が成立。鹿皮・蘇木などが輸入された。1898年(明治31)修好通商航海条約を締結。明治期には安井てつが皇后女学校の創設に,政尾(まさお)藤吉らは刑法典編纂に協力した。太平洋戦争開戦翌年の1月,日本に協力して英米に宣戦を布告したが,戦後その無効を宣言。懸案の特別円問題が処理されると日本資本が急激に進出したため,一時期反日気運の高まりを招いたが鎮静した。その後日本との経済的関係はいっそう深まりをみせている。正式国名はタイ王国。立憲君主制。首都バンコク。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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