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天領(てんりょう)

江戸幕府の直轄地(幕領)の俗称。近世においては,幕府の直轄地は御料(ごりょう)・御蔵入などといわれ,天領とはよばれなかった。1868年(明治元)旧幕府直轄地が,そのまま明治維新政府によって接収,府・県として維新政府が直轄体制を引き継いだ。しかし当時,一般には大名領である藩領に対して朝廷の直轄地,すなわち天朝の領地と認識され,天朝領あるいは天領とよばれた。その後この呼称を旧幕府領時代までさかのぼらせ,天領とよぶことが定着した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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