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天保金銀(てんぽうきんぎん)

1837~43年(天保8~14)の間に江戸幕府により鋳造・発行された,文政金銀に代わる金銀。金貨のうち小判・一分判は品位はほぼ不変だが,量目は1両3.5匁から3匁とやや小型になった。新種金貨として五両判がでたが,1両あたりの純金量が小判の9割しかなく,あまり普及しなかった。銀貨は丁銀・豆板銀(小玉銀)が文政銀の品位36%から26%に下落した。新種銀貨として,金貨の補助的貨幣となる一分銀が大量発行された。量目は通用停止となった文政南鐐(なんりょう)二朱銀よりやや大きいにすぎず,品位は同じだったので,幕府はその改鋳益だけで一分銀鋳造量の4割ほどを得た。享保期に続き若干の大判の吹増しもあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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