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鉄銭(てつせん)

銑銭(ずくせん)とも。鉄で鋳造された銭貨。日本で鋳造された銭貨は古代以来銅銭が主流であり,鉄銭がはじめて鋳造・発行されたのは,輸出銅確保のため代用銭が必要となった江戸中期の1739年(元文4)である。以降,寛永通宝一文銭は鉄銭が主流となり,地方銭でも仙台通宝・箱館通宝などの鉄銭が発行された。1860年(万延元)にははじめて精鉄の四文銭も出された。当時のおもな鉄製品が鍋だったことから鍋銭ともいった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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