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帝紀(ていき)

「古事記」編纂材料の一つ。同書序文は「先紀」「帝皇日継(ひつぎ)」とも記し,「旧辞(きゅうじ)」とともに編纂材料としたとのべる。また「日本書紀」天武10年(681)3月条は,川島皇子や刑部(おさかべ)皇子らに詔して「帝紀」および上古の諸事を記し定めさせたと記す。内容については,その名称と「古事記」の記事の分類から,系譜的記事など天皇の事績を編年で記したものであったとする見方が,津田左右吉以来の通説となっている。しかし「古事記」の系譜的記事は同書編者によって体系づけられたとみるのが妥当で,実際のところは明らかではない。成立年代もはっきりしないが,6世紀中頃と推測される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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