帝王編年記(ていおうへんねんき)
「歴代編年集成」「帝王編年集成」とも。歴代の天皇紀を中心とする年代記の一種。神代から鎌倉末期の後伏見天皇までを収める。27巻。永祐撰と記す写本がある。南北朝期の成立。天皇ごとに,略歴や重要な世事,インド・中国のできごとをあわせて編年に並べ,次に皇族をはじめ摂関以下・幕府・僧侶の要職の補任を記す。編纂の材料は六国史や「吾妻鏡」など。まれに典拠を掲げ,なかにはすでに亡失した書もあり,他にはみられない記事も含む。類書のなかでも年代記の記事が詳しく,「一代要記」と並んで重要。写本は多いが,神宮文庫本が善本とされる。「新訂増補国史大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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