ベトナム北部をさす地域呼称。14世紀末以降,タインホアの西都に対し,ハノイが東都・東京とよばれたが,17世紀に黎(れい)朝が分裂すると南部の阮(げん)氏領をコーチシナ,北部の鄭(てい)氏(黎朝)領をトンキン(東京の中国読みであろう)とする呼称が広まった。当時のトンキンは朱印船・中国船・オランダ船などを介し,大量の生糸・絹織物を日本に輸出したため,江戸時代の長崎には東京通事もおかれていた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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