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伴緒(とものお)

伴男とも。大和政権において伴(とも)や部(べ)を率いた官人。伴は官人で,これに従属する部を率い,伴緒は伴を統率する者をさすことが多く,伴造(とものみやつこ)に近い。「古事記」には天孫降臨に随従した「五伴緒(いつとものお)」を記し,それぞれ中臣連(なかとみのむらじ)・忌部首(いんべのおびと)・猿女君(さるめのきみ)・鏡作(かがみつくり)連・玉祖(たまのおや)連の祖であるという。「万葉集」巻20の大伴家持の歌には「名に負う伴緒」とみえ,朝廷の職務を世襲的に分掌する負名氏(なおいのうじ)としての自負がうかがわれる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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