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富籤(とみくじ)

賭博の一種。主催者が発売した券札を,後日に抽籤して当籤金を支払うもの。頼母子(たのもし)(または無尽(むじん))の手法を利用し,1回限りで解散する取退(とりのき)無尽が原形となって,中世末に始まった。記号・番号による抽籤方式のほか,詞章による入札方式などの変形もある。賞金は売上額の一部を還元し,札元は損失をうけない。近世には富突(とみつき)といい,寺社救済の御免富(ごめんとみ)のほか各地で富籤を開催し,19世紀初期に盛行した。現在は宝くじ・競馬・競輪などが刑法の適用除外となっている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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