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土倉(どそう)

倉・蔵本とも。鎌倉末~室町時代の金融業者。名称は質物を納める土蔵(つちくら)をもつことによる。分布は全国に及び,京都では14世紀初めに330軒をこえた。京都の土倉は延暦寺の山僧など僧侶が主流を占め,酒屋を営む者も多かった。室町幕府は1393年(明徳4)に土倉の支配に乗り出し,年額6000貫の酒屋土倉役を課し,幕府財政の財源とした。幕府はまた流質期限や質物盗難の際の賠償責任,5~6文子(もんし)(月利5~6%)の法定利率などさまざまな営業規定を定め,土倉の統制・保護に努めた。15世紀中頃以降,徳政令・徳政一揆によってしばしば大きな被害をうけ,土倉役の納入も落ちこんだ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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