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土佐派(とさは)

室町初期以来,やまと絵の伝統を継承した画派。系譜は14世紀半ばの藤原行光(ゆきみつ)にさかのぼるとされるが,15世紀初め,行広が土佐の家名を称した。その後多くの画人を輩出し,1469年(文明元)光信(みつのぶ)が宮廷絵所預(えどころあずかり)になって画壇での主導的立場を確立した。家系はその後光茂(みつもち),光元と続くが,1569年(永禄12)光元の戦死によって土佐家の絵所預の地位は失われ,弟子の光吉が和泉国堺で画系の維持に努めた。江戸時代になり,光吉の子光則が家再興のため子の光起(みつおき)とともに京都に戻り,光則没後の1654年(承応3)に光起が絵所預の地位に復して土佐家を再興,幕末までその命脈を保った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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