得宗領(とくそうりょう)
御内御領(みうちごりょう)とも。北条氏の家督得宗の所領。元来,北条氏は伊豆の小豪族にすぎなかったが,承久の乱の際の敵方所領や,比企・和田・三浦など討滅した有力御家人の所領を併合することで,その所領を拡大。鎌倉後期には,300カ所にのぼる得宗領があったことが確認されている。地域的には東北と九州が最も多く,関東がこれにつぐ。その内容の大半は地頭職であり,小地頭などの代官をおいて現地支配にあたった。代官にははじめ御家人,鎌倉中期以後は得宗家の被官が任じられた。得宗家が諸国の守護を兼任するにともない,守護領のなかにも得宗領となったものが多い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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