東条英機内閣(とうじょうひできないかく)
東条英機を首班とする内閣(1941.10.18~44.7.22)。東条は現役陸軍大将のまま就任し,陸相(はじめ内相,のち軍需相も)を兼任。日米交渉による最後の関係打開の機を逸し,1941年(昭和16)12月8日太平洋戦争を開始した。緒戦の好調を背景に42年4月総選挙(翼賛選挙)を行い,国内の戦時体制の強化を図る一方,占領地を拡大し,同年11月大東亜省を設置,43年10月大東亜会議も開催した。しかし42年6月のミッドウェー海戦の敗北を契機に戦局が悪化したため,43年航空戦力増強をめざした軍需省設置などの措置を講じた。44年2月には参謀総長をも兼任するが,重臣をも含んだ反東条工作もあり,サイパン島陥落を機に同年7月18日総辞職した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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