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童子問(どうじもん)

伊藤仁斎(じんさい)が晩年に著した仁斎学の集大成。3巻。1693年(元禄6)の識語。仁斎死後の1707年(宝永4)子の東涯(とうがい)らが編集・刊行。門人の質疑に答え,孔孟の正伝を明かす体裁をとる。「論語」の最上性,「論語」「孟子」の一貫性,道の卑近さや仁愛の強調,道徳と議論の逆比例関係,道徳論と治道の別,礼楽(れいがく)制度の相対主義的把握,王道論,学問方法論,宋明諸儒や歴代史書の批評,経典論などからなる。欧陽修「易童子問」などの体裁から影響をうけている。「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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