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東京市電争議(とうきょうしでんそうぎ)

1911年(明治44)末から翌年に,旧会社の解散慰労金の分配への不満からおこった東京市電の争議。11年8月に東京市が東京鉄道を買収し,東京市電気局が開庁したが,旧重役や上級職員と現業員との慰労金の格差から,12月31日に約6000人がストライキに入り,全線で電車が止まった。旧重役への分配金の一部を現業員へ再配分することで,1月2日に終結。争議の背後には社会主義者の働きかけがあり,争議後,片山潜ら社会主義者3人と労働者60余人が逮捕された。東京市電では,19年(大正8)に日本交通労働組合が組織され,20年にも人格承認などを要求するストライキがおこった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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