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道鏡(どうきょう)

生没 ?~772.4.7 奈良時代の僧。河内国若江郡弓削(ゆげ)郷の人。俗姓弓削氏。義淵(ぎえん)に師事し法相を学び,梵文にも通じた。禅行を認められて内道場に入り,禅師となる。762年(天平宝字6)孝謙上皇の看病に功があったとして寵を得,翌年少僧都,764年大臣禅師,765年太政大臣禅師となる。同年から西大寺造営に着手し,僧尼身分を証明する度牒(どちょう)にもっぱら道鏡印を用いた。翌年隅寺(すみでら)(海竜王寺)からの舎利出現を機に法王となり,身分は天皇に準じた。769年(神護景雲3)法王宮職印を使用し,宇佐八幡の神託を利用して皇位をうかがったが,和気清麻呂らに阻止された。翌年称徳天皇の没後,造下野薬師寺別当に追放され,同地で没した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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