問屋場(といやば)
近世,宿駅の伝馬継立を行う施設。人馬会所・馬借会所という所もある。維新期には名称が伝馬所と改められた。問屋場は一つの宿駅に1~2カ所程度。複数ある場合は,期日を定めて交代で開設するが,大規模通行の場合,一問屋場の宿では臨時の問屋場を増設することもあった。岡崎宿などのように,人足と馬の継立を別の問屋場で行う宿もある。問屋場には問屋・年寄の宿役人に,帳付・馬指・人足指の下役人が詰めて,人馬継立と宿駅業務にあたった。中期以降には助郷惣代も詰める所があった。五街道の品川など,一部の重要な宿駅には,継立の不正取締りのために,貫目改所が付設されていた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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