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津料(つりょう)

中世の関所料の呼称。1135年(保延元)伊賀国黒田荘内の夏見・矢川・中村の3津の沙汰人が,東大寺の修理木材に課したのが早い例。本来は津(港)の使用料だが,平安後期には河川の使用料を意味する用例もあり,津率分(そつぶん)・升米(しょうまい)・関米などと同義で,津で徴収される関所料の総称といえる。鎌倉幕府は当初津料徴収を禁じていたが,それを収取とする地頭の訴えにより1212年(建暦2)いったん徴収を認可し,81年(弘安4)以前には全面的に禁止した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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