津太夫(つだゆう)
生没年不詳。近世後期の漂流民。陸奥国石巻の漁民。1793年(寛政5)米沢屋平之丞持船若宮丸が石巻から江戸に向かう途中時化にあい漂流,翌年アリューシャン列島アンデレイッカ島に漂着。ロシア人に救われイルクーツクに居住し,のちペテルブルクに行き皇帝アレクサンドル1世に謁見。ロシア使節レザノフにともなわれ,1804年(文化元)長崎に来航し翌年幕府に引き渡された。仙台藩にひきとられ,大槻玄沢によって「環海異聞」が編まれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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