造山古墳(つくりやまこふん)
「ぞうざん」とも。岡山市北区新庄下にある古墳中期前半の巨大な前方後円墳。全国第4位の規模。台地端を切断し,墳長約360m,後円部径224m・高さ32.5m,前方部幅230m・高さ27mの均整のとれた三段築成であり,墳丘主軸は南西方向。両くびれ部裾に造出しを付設。葺石(ふきいし)・埴輪をもつ。後円部頂部には盾・蓋・靫(ゆぎ)・家などの形象埴輪がある。前方部頂には阿蘇溶結凝灰岩製の刳抜(くりぬき)式石棺の身があるが,出土地は不明。前方部前面には近接して6基の古墳があり,帆立貝式の榊山(さかきやま)古墳では鏡・馬形帯鉤(たいこう)・陶質土器が,墳長74mの千足(せんぞく)古墳では古式の九州系横穴式石室から鏡・玉類などが出土。いずれも中期前半の築造で,造山古墳と同時期。国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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