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佃(つくだ)

農民の夫役労働にもとづく荘園領主や預所(あずかりどころ)の直営田。早い例では,9世紀後半の近江国愛智(えち)荘で荘田の1~2割程度の荘佃がみられる。13世紀以降の名(みょう)体制下では,佃が名にほぼ均等に設定される場合もあった。水旱損の少ない熟田(じゅくでん)が多く,一般の田地とちがって領主から種子・農料(のうりょう)が支給されるかわりに収穫の大半を徴収された。公事(くじ)・臨時課役などが賦課されない一色田(いっしきでん)だが,南北朝期以降には売買の対象にもなった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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