裏千家(うらせんけ)
江戸初期に成立した茶道三千家(さんせんけ)の一つ。千利休を祖とし,子の少庵(しょうあん)を2世とし,3世宗旦(そうたん)が子の江岑宗左(こうしんそうさ)に茶室不審庵(ふしんあん)(京都市)を譲り,その隣接地に茶室今日庵(こんにちあん)を建造して移り住んだ。この茶室を宗旦の四男仙叟(せんそう)宗室が継承して,今日庵1世を名のり,裏千家とよばれるようになった。代々斎号とともに宗室を名のり,現15世鵬雲斎(ほううんさい)宗室まで約300年にわたって,利休流茶道の伝統の保持と改革に尽力。茶道家元として最大の規模を誇り,諸外国にも多くの支部をもつ。月刊誌「淡交」を刊行し,茶道の研究にも尽くす。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう