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輪島塗(わじまぬり)

石川県輪島市周辺で製作される漆器の総称。木地にヒバ・アスナロ(アテ)を用いた板物,ケヤキを使った挽物(ひきもの)を主体に,実用品から高級品まで大量の漆器を全国に送りだしている。特色は,珪藻土(けいそうど)を主成分とした地の粉で丈夫な下地を作り,それに丁寧な塗りの工程を加えて,堅牢な漆器を作りだす点で,沈金(ちんきん)・蒔絵などの加飾とあわせて,他に類をみない完成度の高さを示す。起源は不明だが,応永期頃,紀伊国根来(ねごろ)寺の僧福蔵が当地に移り住み,技を伝えたとの伝説がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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