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若菜集(わかなしゅう)

島崎藤村(とうそん)の第1詩集。1897年(明治30)春陽堂刊。近代の詩概念にもとづいた抒情詩の最も早い時期の作品であり,明治30年代の浪漫主義全盛時代を画する代表的詩集。近代的な生の自覚のもとに,自己実現と個人感情の解放をめざす青年の情熱と鬱屈,あるいはそれゆえの苦悩が,恋愛や青春の彷徨,自然との交感を通して七五調の文語定型詩に盛りこまれている。情感あふれる詩編の数々は同時代およびのちの詩人たちに多大の影響を及ぼした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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