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若狭国(わかさのくに)

北陸道の国。現在の福井県西部。「延喜式」の等級は中国。「和名抄」では遠敷(おにう)・大飯(おおいた)・三方(みかた)の3郡からなる。国府・国分寺は遠敷郡(現,小浜市)におかれた。一宮は若狭彦神社(現,小浜市)。「和名抄」所載田数は3077町余。「延喜式」では調は塩と海産物のみで,庸は米。平安末期には平氏の知行国となり,ついで木曾(源)義仲の勢力下に入る。鎌倉時代の守護はほぼ北条氏とその一門。南北朝期は一色氏,室町時代は武田氏が支配した。江戸時代は酒井氏の小浜藩が一国支配。1871年(明治4)の廃藩置県により小浜県となる。同年鯖江(さばえ)県と合併して敦賀県となる。76年敦賀県が廃され,旧若狭国は滋賀県に編入。81年石川県から分離した旧越前国7郡とともに福井県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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