倭王武の上表文(わおうぶのじょうひょうぶん)
478年,中国南朝の宋に倭王武(雄略天皇)が送った上表文。「宋書」倭国伝にみえる。武は上表で,東は毛人(えみし)55国を,西は衆夷(しゅうい)66国を征服して国内を統一,さらに海北の朝鮮半島南部95国を平定したと誇示したうえで,475年に百済(くだら)の蓋鹵(がいろ)王を殺した高句麗に対抗するため「使持節,都督倭・百済・新羅・任那・加羅・秦韓・慕韓七国諸軍事,安東大将軍,倭国王」の称号を求めた。すでに宋に朝貢している百済を除いた称号は認められたが,朝鮮半島に対する軍事的支配には疑問がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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