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山田寺(やまだでら)

浄土寺・華厳寺とも。奈良県桜井市山田にある飛鳥時代を代表する寺院跡。蘇我石川麻呂によって,641年(舒明13)に創建された。石川麻呂の自害後,一時建造が中断されたが,天智朝に再開,講堂の本尊が685年(天武14)に完成。1187年(文治3)講堂の本尊が興福寺に奪われ(頭部のみ興福寺に現存,国宝),その後まもなく伽藍は荒廃したと考えられる。1976年(昭和51)からの調査で,南門・中門・塔・金堂・講堂などが判明。廻廊が金堂と講堂の間で閉じる四天王寺式伽藍配置。82年に倒壊状態で発見された東面廻廊では,棟木と扠首(さす)を除くすべての部材がそろい,法隆寺より古い木造建築がよみがえった。寺跡は国特別史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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