山城(やまじろ)
城郭の地形による分類の一つ。山に築かれた城で,ふつう山麓から城までの高低差が200m以上のものをよぶ。南北朝期には村落を支配する機能がなく,広域の合戦に対応した400mの高山に城が築かれた。室町時代になると山城であっても在地支配機能が不可欠であったため,より城下に近い山が選ばれた。戦国期の大名の拠点山城では,織田信長の岐阜城,毛利元就(もとなり)の郡山(こおりやま)城などのように,山頂の主郭に大名自身が居住し,大名を頂点とした身分差が高さと距離によって空間的に表現された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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